ほこたて ネットエージェント [テレビ]
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「どんなパソコンにも進入する世界最強のハッカーVS絶対に情報を守るネットワークセキュリティー」
という内容の放送がありました。
結果としては、
ネットワークセキュリティー側(防衛側)の勝利ということになっています。
しかし、ネットワーク上では放送内容、結果に対してさまざまな意見が飛び交っています。
テレビ上の放送内容、表現により誤解されている部分が多々あるようなので
現在判明している誤解の多い部分を簡単に説明しようと思います。まず、話題になっている
「進入された時点で防衛側の負けではないか?」という意見ですが、
これは番組上の演出です。
その理由は、
・防衛側は元々外部からの侵入に対して非常に弱い状態のコンピュータを使用している
・侵入に関してはコンピュータだけでなく、条件的にもハッカー側に有利な条件で対決していた
・ハッカー側はディレクターにソーシャルエンジニアリングを仕掛けた
ソーシャルエンジニアリングとは、相手の心理的な隙や行動ミスで秘密情報を入手することです。
これによりコンピュータの内部への侵入が可能になったというわけです。
実際、ハッカー側が侵入の段階で2回心が折れたと、防衛側の人が証言しています。
さて、侵入後の話になるのですが、
防衛側は侵入してからの防衛にも力を注いでいました。
ので、侵入しないと番組的にも面白くないというのはわかることです。
侵入後にハッカー側が指定されたファイルを探し出す段階で
防衛側が「ファイル名を変更した」とか、「同名のファイルを複数作った」
という表現があったらしいですが、これも誤りです。
実際のところはTrueCryptというソフトを使用し、ファイル名を暗号化した。
というのが正しい表現です。名前を変更したわけではありません。
同名のファイルを作ったという点に関しても、TrueCryptの偽ファイルを用意していた。
というだけにすぎません。
暗号化に使用した本物のTrueCryptのパスワードを解析しないと暗号化を解除することはできません。
無数にある偽ファイルの中から本物を探すという点では変わりませんが、
「名前を変更する」という表現ではド素人でも簡単にできる物量作戦のような表現になってしまいます。
このように、専門的な知識を持っていないテレビ局の編集者が
実際に使用された素晴らしい技術をほぼ全てカット、湾曲解釈して放送してしまった。
ということですね。
防衛側、ハッカー側ともに見せ場の80%以上をカットされているとも言われています。
結果的に今回は防衛側の勝利という意見なのですが、皆さんはどう思いますか?
しかし、放送内容だけを見て、防衛側であるネットエージェントさんを評価するのはやめてあげてください。
どちらもすごい技術を持っているということに変わりありませんからね。
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